相場は何処へ向かうのか、レポート3月号


Photo: CNN money Fear & Greed Index

 昨年12月以降仮想通貨の低調な取引が続いておりますが、G20での仮想通貨に対する規制発言もさほど問題にはなりませんでした。そもそもG20での規制の話は過熱する仮想通貨相場に冷や水をかける必要があると判断していた可能性がありますので、低調な相場が続く現在では昨年末程の危機感は世界的に抱いていないと考えられます。また、彼らも一部の国を除いて仮想通貨を完全に排除しようという意思はなく、健全な成長を期待していると考えられますので投資家としてはリターンが少ない分現在の相場に不満を抱いている方は多くとも当局にとっては不健全とは言わないまでも今は見守る段階と判断しているのではないでしょうか。
更に世界的に貿易摩擦の行く末を懸念する事態のほうがずっとウェイトが高くなっておりますので仮想通貨のことを考える余裕がないとも言えるでしょう。

 さて、ここにきまして2月を髣髴とさせるニューヨークダウの急落が起こりました。ここで考えなければならないのはトランプ大統領にしてもFRBにしてもこの展開は容易に想像ができるという点でしょう。世界的に連鎖安が起こっておりますが当局にとっては想定内という事です。アメリカ側の視点に立ち判断するならば『今まで散々俺の国で稼いだよな?』という事を盾に今度は稼いだ国々がそのお金を使って我々の商品を買うべきだと主張しているのです。
当然このような発言を行えば保護主義などの情勢不安が台頭し株価は下がります。残念ながらアメリカで多くの利益をあげていた輸出大国はアメリカ以上にこの発言の影響を受けるでしょう。
輸出大国がアメリカ以上に被害を受けるのは自明の理であるということを理解して今後の動きを分析しなければなりません。
言い換えますと、株価が下がらなければ貿易に対する不利益を訴えた意味がなくなるのです。
結論としては誰かが折れるまでこの我慢大会は続くと見るのが妥当であると考えます。

 仮想通貨の話に戻りましょう。仮想通貨界隈の事情も昨今は弱気のものが多く相場を見ても低調の一言でしょう。しかし仮想通貨に関しましてはまだ市場が若いということ、市場は低調でも技術者の活動はまだまだ活発であることを考えると未来は決して暗くはないでしょう。株価が各国の利害の争いから乱高下する中、退避先として注目を集める可能性は十分あります。ですが、アメリカの金利引き上げなど本来の健全な金融システムの流れは新たな投資を抑止し仮想通貨の価格の重石になる事も事実です。今後も乱高下はするとは思いますが現状の水準かやや下げトレンドで推移すると考えるのが妥当ではないでしょうか。
皆さんは今後の展開をどう予測されますか?

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